【2019年度】外国人雇用で使える助成金のまとめ|受給条件や金額をチェック

「外国人雇用を支援する助成金はあるの?」

外国人採用を検討していたり、すでに外国人を雇用していたりする場合、どんな助成金が使えるか気になりますよね。

厚生労働省は雇用安定の実現のため、各種助成金制度を設定しています。

ここでは、助成金の内容を詳しく知りたい方のために、2019年度の外国人雇用で使える助成金の受給条件や対象、金額をまとめました。

外国人雇用を積極的にお考えの際は、目的にあわせてぜひ参考にしてください。

 

2019年最新版|厚生労働省の外国人雇用でつかえる助成金制度の一覧

助成金制度一覧

厚生労働省が設定している雇用・労働関係の助成金制度は多岐にわたります。

対象者別に細かくわけると50以上もの助成金制度があります。

その中から、目的別に外国人雇用で活用できる助成金制度をまとめました。

 

【新しく外国人を雇用したい】

  • トライアル雇用助成金

 

【事業業績が芳しくないが外国人を雇用し続けたい】

  • 雇用調整助成金
  • 中小企業緊急雇用安定助成金

 

【雇用している外国人の待遇を上げたい】

  • キャリアアップ助成金

 

どのような条件で利用できるのか、以下に詳しくご紹介します。

 

新しく外国人を雇用するときの補助金制度|トライアル雇用助成金

 

トライアル雇用助成金とは、職業経験やスキルから安定的な就労が困難な人に対して、就労促進を目的に作られた助成金制度です。

外国人労働者も、受給条件を満たせば適用対象です。

特徴は、最長3か月にわたり月額最大5万円の補助金が企業に支給されることです。

求職者が必要スキルに満たない場合、採用するのは企業にとってリスクです。

しかし、この助成金制度を活用すれば、トライアル雇用期間中(最大3か月)に、雇用者の適性を判断し、必要なスキルの教育期間にすることができます。

 

  • 受給条件
  1. ハローワークや職業紹介事業者から、原則3か月のトライアル雇用をすること
  2. 求職者が以下のいずれかに該当すること
  3. 2年以内に、2回以上離職又は転職を繰り返している者
  4. 離職している期間が1年を超えている者
  5. 妊娠、出産又は育児を理由として離職した者であって、安定した職業に就いていない期間が1年を超えているもの
  6. ニートやフリーター等で45歳未満である者
  7. 就職支援に当たって特別の配慮を有する者(生活保護受給者や、中国残留邦人等永住帰国者)

 

  • 支給額
  • 月額一人あたり4万円

※対象者が、母子家庭の母、父子家庭の父の場合、一人につき月額5万円

 

外国人雇用に足踏みしている企業は、ぜひ検討してみてください。

外国人雇用の休業・教育実習・出向で利用可能な「雇用調整助成金」とは?

雇用調整助成金とは

雇用調整助成金とは、事業が収縮する時期にあわせ、休業・教育実習・出向の目的で利用できる助成金制度です。

 

  • 雇用調整助成金で利用できる目的
  • 休業:事業活動が収縮する時期に、労働者が働く意欲があるにもかかわらず、労働することができない状態。
  • 教育訓練:職業にかかわる技能、知識、または技術を向上させる目的の教育、訓練、講習のこと。
  • 出向:企業で雇用されつつ、ほかの企業・事業所において勤務すること。もしくは、一旦出向元企業を退職して、将来的に出向元企業に復帰する計画で他事業所で勤務すること。

 

利用条件は企業の生産量もしくは売上高の指標で判断され、雇用保険適応事務所であれば支給対象となります。そのため、外国人雇用で活用しやすい助成金です。

平時に利用できるのではなく、事業が落ち込んでいる時期に期間限定で活用するものと覚えてください。

 

雇用調整助成金の3つの支給条件と受給できる金額

雇用調整助成金を受給する条件は以下の通りです。

 

  • 支給対象
  • 雇用保険適用事業所で、労働者は雇用保険被保険者であること。
  • 雇用された期間が、6か月未満の労働者は対象外

 

  • 支給要件
  1. 最近3か月の生産量、売上高が前年同期と比較して10%以上減少している
  2. 休業および出向を実施する際は、労使協定に基づくものであること
  3. 受け入れている従業員の数の最近3か月の月平均値の雇用指標が、前年同期と比べ一定規模以上増加していないこと。

(大企業:5%超えかつ6人以上、中小企業:10%超え4人以上)

 

  • 受給できる金額
  • 休業もしくは出向:一人あたり8,260円が上限
  • 【大企業】休業手当または賃金相当額の1/2
  • 【中小企業】休業手当または賃金相当額の2/3
  • 教育訓練:1日一人あたり、1,200円

 

  • 具体的な受給手続きの流れ
  1. 都道府県労働局、またはハローワークへ休業等実施計画書、もしくは出向実施計画書を提出(雇用調整を開始する2週間前をめどに提出)
  2. 休業または職業訓練を実施
  3. 都道府県労働局またはハローワークへ支給申請書の提出

 

  • 大企業、中小企業の区分

厚生労働省の助成金における企業の区分は、産業分類、資本金の額・出資の総額、常時雇用する労働者の数によってわけられます。

  • 小売業(飲食店を含む) 5,000万円以下 50人以下
  • サービス業5,000万円以下 100人以下
  • 卸売業 1億円以下 100人以下
  • その他の業種 3億円以下 300人以下

 

雇用調整助成金の対象となる教育訓練|技能実習生は除外

ここでは、雇用調整助成金を申請し、教育訓練を行う際の対象となる教育内容をご紹介します。

 

助成金の対象となる教育訓練の条件は以下の4つがあります。

  1. 労使間の協定により行われるものであること
  2. 職業に関連した内容であること。かつ、受講者を受講日に働かせないこと
  3. 所定労働日の所定労働時間内に実施されること
  4. 以下のいずれかに該当すること
  5. 事業所内の訓練の場合、事業主自らが実施するものであって、所定労働時間の1日または半日(3時間以上)にわたり行われること
  6. A以外の教育訓練で、所定労働時間の1日または半日(3時間以上)にわたり行われること

 

以下の8つのケースでは、教育訓練の対象にはなりませんので注意してください。

  1. その企業において、通常の教育カリキュラムに位置付けられているもの
  2. 法令で義務付けられているもの
  3. 転職や再就職準備のためのもの
  4. 職種の内容に関する技能や経歴をもつ指導員または講師により行われないもの
  5. 指導員または講師が不在で、DVDの閲覧など自習で行うもの
  6. 通常の生産ラインで実施したり、実習で生産されたものを販売する場合
  7. 過去に行った教育訓練を、同一の労働者に実施する場合
  8. 海外で行うもの

 

これからみるに、入社時研修や仕事上必要なOJTは助成対象外です。

工場で実施する労働安全衛生関係の実習も対象外となっています。

また、技能実習生に対して実施する教育訓練も対象になりません

 

中小企業で外国人を雇用しているなら「中小企業緊急雇用安定助成金」

中小企業緊急雇用安定助成金とは、先にご紹介した雇用調整助成金の条件を、中小企業が申請しやすいように変更した制度です。

 

雇用調整助成金とおなじく、事業活動が縮小した時期に、休業・教育訓練、または出向の目的で利用することができます。

 

  • 受給条件
  1. 雇用保険の適用事業所の中小企業事業主
  2. 以下のいずれかを満たすこと
  3. 売上高または生産量の最近3か月の月平均が、前年同期に比べ5%減少している
  4. 円高の影響を受けて、生産量等の最近3か月の月平均が3年前同時期に比べ15%以上減少しており、かつ直近の経常損益が赤字

 

雇用調整助成金が10%以上の減少だったのに対し、こちらの制度では5%の減少から適用されます。

また、支給の金額についても中小企業の状況を鑑みて設定されています。

 

  • 受給できる金額(1日一人あたり7,505円が上限)
  • 休業:休業手当または賃金相当額の4/5
  • 教育訓練:上記にくわえ、訓練費として1日一人当たり6,000円
  • 出向:出向元が負担した賃金相当額の4/5

 

  • 支給限度日数:3年間で300日

 

雇用調整助成金や中小企業緊急雇用安定助成金を活用すれば、事業活動が芳しくない時期でも、むやみに外国人を解雇せずに雇用を継続できます

休業中の賃金を助成金でカバーし、かつ休業中にスキルアップのための研修を実施することで、事業の安定化を図りましょう。

 

外国人雇用者の待遇改善を図るならキャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金とは、期限に定めのある有期契約労働者や、短時間労働者にたいして正社員化や賃金アップの処遇改善の取り組みを行った際、事業主に対して助成金が支給される制度です。

 

  • キャリアアップ助成金の概要

7つのコースが設定され、それぞれ支給できる条件と金額が決まっています。

雇用している労働者の待遇改善を図りたいけれど、企業余力が厳しいというときに活用できます。

 

  • 支給額の例

たとえば、賃金規定等改定コースでは、基本給の賃金規定等を増額改定し、昇給した場合に以下の金額が支給されます。

 

【すべての労働者の賃金規定を2%上昇】

  • 1事業所あたり最大36万円

【一部の賃金規定を2%上昇】

  • 1事業所あたり最大18万円

※支給額は、労働者数および条件によって変動します。

 

外国人労働者の場合、帰国に定めのある技能実習生および、EPA受け入れ人材の看護師・介護福祉士試験合格前の外国人対象外です。

それ以外の外国人は、受給要件を満たせば支給の対象です。

 

まとめ:助成金で支給されるお金を外国人雇用に有効活用しよう

助成金制度を確認しよう

外国人雇用が日本人の採用と異なるのは、多くの場合在留資格をベースに就労していることです。

定住者や永住者以外の外国人は、適切な在留資格を取得し日本に滞在します。

そのため、せっかく雇用が決まったのに解雇になってしまっては、その外国人は日本に滞在し続けるのに新たな就職先を探さなければいけません。

また、業績不振で働いていた企業の仕事がなくなってしまった場合も、同じく在留資格の問題に悩まされることに。

外国人を雇用する企業が、この記事で紹介した助成金制度を上手に活用することは、事業の経費をカバーし、安定的な雇用を生み出すことにつながります。

外国人雇用で利用できる助成金の制度を知り、経営に役立ててください。